こどもに話す、ということは
肺炎になりかけていたまめごん、無事にお熱も下がり表情も戻ってきました。念のため今夜も入院継続ですが、点滴もとれてプレイルームやシャワーの許可も出て一安心です。明日の朝には帰れます(*´ω`*)良かったぁ!!!
カーテンを一枚隔てた隣には年長さんか小学一年生くらいの男の子が入院していました。無事に今朝帰っていきましたが、交互に付き添い泊していたご両親の対応がとても勉強になったので…書き記しておきたくなりました。
何日間病室にいたのかは分かりませんが、少年は
『明日は退院できるかなぁ?』『食べたら2秒で治るゴハン出ないかな!』『いつ帰れるのかなぁ』と、しきりにお母さんに話し掛けていました。次々飛び出す友達やゲームの話題、明るい口調だけど寂しさが感じ取れました。
実は幼い頃は身体が弱く(マジだよ!)入院がちだった私。あぁ、自分もこうだったかな。とボンヤリ考えていました。
お母さんは何度も何度も繰り返される質問に煙たがることなく誤魔化すことなく、何度も何度も応えていました。当たり前のようだけど、ずっと同じこと聞かれるのってしんどいですよね。例えばまめごんはまだ喋れないけど、ずっと同じ絵本捲り続けてると『また?』って思っちゃう事あるもの(^^;
お見舞いにくるご家族と和やかに過ごす少年ですが、夜になると心細くなるのか…
何やら小さな声でお母さんに話し掛け、次第に泣き始めてしまいました。
聞き耳を立てていた訳ではないけれど、お母さんが静かな声で『ママは🌑🌑くん大好きだよ、だから一緒にお泊まりしてるんだよ、困ってなんかないよ』『元気になっておうち帰ったら何しよっか、なに食べたいかな…』
一度も、【寝なさい】【泣くな】とは言いませんでした。
翌日お父さんが泊まっていた時は泣いていませんでしたが、『お父さんはご飯がないから、一階で買ってこなくちゃいけないんだ。急いで帰ってくるけど、どこか痛くなったり辛いときは、どうすれば良いかな?』と含めるように語りかけていました。一瞬寂しそうな空気を醸した少年ですが、ぼく、わかる!ちゃんと待てる!その間ゲームしていい!?と、力強く答えていて、こちらもほっこり(о´∀`о)したものです。
苦しそうな咳き込みもしており、随分と熱も続いたらしいので、小さな身体で苦しくて不安だったろうな。
そして昨夜、少年にとって最後の夜。またお母さんがお泊まりです。退院できるかどうか翌朝の検査次第(うちと同じ!)とのことで落ち着かなかったのでしょう。消灯を過ぎてもずっと話続け、
『もう皆おやすみの時間だよ』『寝れなくてもいいから目を閉じていよう、お喋りは迷惑になっちゃうよ』『どっちが寝るの早いか競争しようか』……お母さんに促されても止まらない少年のお話。とうとう、『寝ないと元気にならないよ、退院できないよ!』と強く言われて…
泣き出してしまいました。
あ、そっか。お母さんも疲れていたんだ。
お見舞いにきていたお姉ちゃんらしき子も寂しくならないように気を配って、昨日おうちに戻ってお姉ちゃんがママ独り占めしたから今夜は少年の番。きっとこの子はそれも分かってるんだろうな。
少年に謝るお母さんの声が聞こえてきて、私も、ぎゅっと胸が苦しくて泣きたくなりました。
……遥か昔、持病のある妹が病院から出られなかったとき、私も体調崩しがちだったとき、うちに帰りたいお母さんと帰りたいってゴネたとき、きっとこんな気持ちだったよね。お母さん。
代わってやりたい、連れて帰りたいって思ったんだよね。今の自分がそう、見知らぬ隣のお母さんも、昔々若かった私のお母さんも。
キツいこと言ったお隣のお母さんにも、少年にも非はなくて。あ、お互い人間なんだよな
って思いました。そして、とてもステキなお母さんだと思いました。
小さな質問にもシンプルに答える。悪いと思ったら謝る。頭ごなしに命令するではなく、説明して考えさせる。その態度、意外と難しいなと思うんです。
最近ネットで【叱らない育児】とか見かけて賛否両論ありますけど。なんだか、ごく当たり前の会話という形で見本を見せてもらった気がしました。
特にまめごんはまだ小さいから、赤ちゃん言葉を使いがちなんですよね。
ワンワン、とかにゃあにゃあ、とかは分かるけど。『まんまおいちいでちゅよ~~』…とか(-_-)『ごはん美味しいね!』で良いんじゃないか。
私もたまに、可愛いでちゅねぇぇ~♪とか言っちゃってるわ!!(笑)
だけど、赤ちゃんだろーが年長さんだろーが、身体が小さくても語彙が少なくても、伝わるんですよね。きっと。シンプルに優しい言葉で、ゆっくり向き合って話したら。
まめごんの悪戯も増えてきて、つい『またなの!?いい加減にしなさいよ!』とか叫びたくなったりする今日この頃。
疲れてたまに発散しても勿論いいと思います。夫にこのバカちんが!って言ったこともあるし、実母にウザいって言ったこともあるし、会話自体が面倒くさくなるときもある。
だけど子供にも大人にするのと同じように、心を込めた言葉をかけたいなと思ったのでした。
お隣の少年は、元気いっぱいに私とまめごんに『バイバイ!』と言ってくれて、弾けるような足取りで帰っていきました (*´ω`*)